睡眠と食事：睡眠障害の症状と治療

ぐっすり熟睡するための食生活のポイントは,第一にやはり栄養のバランスに気をつけることだ.

野菜や果物,炭水化物,鶏肉や魚などのタンパク質,ビタミンやミネラルなどをバランスよく摂取することが大切なのだ.

また,食事の量についても気をつけなくてはいけない.

朝は適量で,昼食はたっぷりと食べ,夕食は少しなのが原則で,これが健康的な食生活といえる.

また,脂肪の多い食べ物は,できるだけ避けよう.

特に揚げ物は,油をたくさん摂ってしまうので,注意が必要だ.

体内で脂肪分を分解するためには,長い時間がかかる.

このため,夜遅くに揚げ物を食べると,胃の消化活動が夜中まで続くため,よく眠れなくなってしまうのだ.

同様に,刺激的な香辛料やニンニクなども,夕食では食べないようにしてほしい.

逆に,体に良いものは,黒っぽい色のものだ.

昆布,のり,ワカメ,黒ゴマなどの黒色の食材は,体の調子をうまく整えてくれる.

パンでも食パンのような真っ白なパンよりも,胚芽パンの方が栄養がある.

お米も白いお米よりも,玄米の方が豊富な栄養素を含んでいます.

また,グッスリと眠るためには,カルシウムをしっかり摂ることが効果的だ.

カルシウムには,気持ちをリラックスさせ,穏やかに眠られるようにする作用があるのだ.

カルシウムを多く含む食品は,乳製品や小魚,海草などだ.

いろいろなことに忙しい現代人は,理想的な食生活を送るのが難しいかもしれない.

しかし,特に不眠で悩む人には,できるだけ理想的な栄養バランスを保つことが重要だ.

食事では,なかなか栄養バランスを整えるのができない場合は,サプリメントを使って,食生活では摂取できない栄養素を補っても良いろう.

サプリメントは,夜よりもできるだけ朝に摂取したほうが,効果的だといわれている.

一人暮らしの若者の多くは,朝は食欲がない,朝食よりも寝ていたい,などの理由から朝食をとらない人がいます.

このような人は,昼食と夕食をまとめて食べるので,余計な負担を体にかけている.

そして,そのことは睡眠にも悪影響を与えている.

特に問題なのが,夕食を多めに食べることだ.

また,ダイエット中だから,と朝食を抜く人がいますが,朝食で摂取したエネルギーは,すぐに消費されてしまうので心配いらない.

朝食とは,午前中に活動するためのエネルギー源なので,午前中に集中力を上げて,有意義に過ごすためには欠かせないものだ.

また,噛むことは脳に刺激を与え,一日の活動開始を体全体に伝えます.

さらに,朝食をとると体温を上昇させ,心も身体も目覚める.

そのため,朝食は必ず食べるようにこころがけよう.

人は睡眠中でも体力を消耗しているし,大脳は睡眠中でも活動を続けている.この大脳は,多くのエネルギーを必要としている.

また,朝起きた状態は,10〜12時間もの間何も食べておらず,体全体が極端なエネルギー不足になっている.

そのような,空っぽの状態で,朝食抜きで一日の活動を始めてしまったら,一日を充実して過ごせるわけがない.

一日のうちで,朝食が一番大事な食事なのだ.

しっかりと朝食をとり夕食を少なめにする,という食生活が身に付けば,睡眠サイクルも規則正しくなり,ぐっすりと眠れるようになるだろう.