時差ぼけについて
時差ぼけはなぜ起こるのだろうか.
2つ以上のタイムゾーン(時間帯)を短時間のうちに移動すると,人間の睡眠サイクルは狂ってしまう.
体内時計は出発地点の時間のままなのに,到着した場所ではまったく違う時間となっているので,脳が混乱してしまい,すぐには現地時間に適応できない.
この状態が「時差ぼけ」で,急性の睡眠障害のひとつなのだ.
また,人間の臓器にも独自の時計がある.
そのそれぞれの体内時計が乱れると,不安定なバイオリズムとなり睡眠のペースが狂ってしまう.
そのため,食欲不振になったり,胃腸の調子が悪くなるなど,さまざまな症状が出てくる.
まず現地では,夜に寝付けなくなる.
ひどいときは,朝まで一睡もできない場合もある.
眠れたとしても,サイクルは乱れているので,朝までグッスリと熟睡できない.昼間も集中力がなく,効率が悪くなる.
体の不調に悩まされることもある.
飛行機でタイムゾーン(時間帯)を多く横断するほど,時差ぼけの症状はひどくなる.
また,太陽の動きとは逆の,東の方向へ飛んだときに,時差ぼけがひどくなり,回復するのにも時間がかかる.
ちなみに,日本からオーストラリアなどは,タイムゾーンをまたがないので,時差ぼけにはならない.
子供は比較的うまく時差に順応できるようだが,年齢が上がるにつれて,時差ぼけはひどくなる.
また,日常的に運動している人や,健康で規則正しい生活を心がけている人,普段からよく眠れる人は,時差ぼけになりにくいだ.
さらに,仕事などで緊張して出かけるのに比べて,楽しんで遊びに出かける方が,時差ぼけの程度が比較的軽くになるようだ.
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