睡眠の役割とは
ほとんどの人が,自然と夜になると眠くなって,朝になると目覚める.
このリズムは,脳の中にある「生体時計」がコントロールしている.
明け方に最も体温が低くなり,昼間に上昇していき,夕方にかけてがピークで,そして徐々に下がっていくのだ.
人間は体温が下がってくると眠くなる.
この体温とは,深部体温という体の内部(脳や腸など)の温度のことだ.
このように,人間は,生体時計の働きや深部体温によって,眠くなったり目覚めたりするのだ. そもそも睡眠とは,どんな役割があるのだろう. 睡眠をとることで,体だけでなく脳も休みる.
また,深い睡眠の間には,成長ホルモンが集中的に分泌されるのだ.
さらに,睡眠によって脳の過熱を防いでいます.
あったかいお風呂に入ると深部体温は上昇し,入浴した後,入眠しやすくなる.
そして,その時生じる脳の過熱を,睡眠によって防いでいるのだ.
睡眠のなかでも 徐波睡眠という深い睡眠の状態では,深部体温を大きく下げる働きがある.
また,睡眠中にはエネルギーを保存している. 起きている間は,体の中の物質を酸化させて,エネルギーをつくり出し,それを心と身体を活動させる動力にしているのだ. これに対して,睡眠中はその作用を抑えて,エネルギー源を保存している.
特に深く眠っている徐波睡眠中には,最もエネルギーの消費量が低下している. それでは,睡眠は何時間とればよいのだろう. 必要な睡眠時間は人それぞれ異なる.
よく8時間とるのが理想的というが,それはあくまでも平均値だ, 睡眠時間の長さに関わらず,日中眠くなくシャキッとしているのなら,それがその人に適した睡眠なのだ.
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